残雪多し北アルプス・・・   花・花・花の大縦走  
裏銀座   烏帽子岳〜野口五郎岳〜三俣蓮華岳〜双六岳

2007年7月27日(金)〜29日(土)  《参加者 ひとり》

待ちに待った夏山シ−ズン到来です!。今年も高山植物に魅せられて北アルプスへ・・・。
2年前の夏、水晶岳に登った時、水晶小屋から見た 
≪ 白く、たおやかな峰、野口五郎岳 ≫ の美しさが印象的で、
あの稜線(裏銀座)を歩いてみたいと思ったんです。
ブナ立尾根を登りきった烏帽子岳周辺にはこの時期多くのコマクサが咲いているはず・・・。
「そう!そう! 裏銀座縦走のフィナ−レは槍ヶ岳でしょ!。」 と、3泊4日で裏銀座大縦走計画を立てたものの、
 『トレ−ニング不足では・・・?』   「しまった!その通り・・・(ー − )」  

 ものぐさな私は日々のトレ−ニングよりも、マメに山に通うことをトレ−ニングとしていたのですが、
最近では週末ごとの雨を理由に山登りをすっかりエスケ−プしていたのです。
縦走に出発する5日前になんとか富士山に登って
にわかトレ−ニングに励み、槍ヶ岳は諦め、2泊3日の計画に変更し、
ついに私の夏山がスタ−トしたのでした。
2007年7月27日(金) 快晴
7:10 JR大糸線・信濃大町駅ー(タクシー)−8:00高瀬ダム提ー8:40ブナ立尾根・裏銀座登山口ー1
1:40三角点2208m−13:30烏帽子小屋    15:00烏帽子岳山頂ー16:00四十八池周辺散策ー17:30テント場
まずはマイカ−にて信濃大町駅の前のタクシ−乗り場へ。
タクシ−会社の駐車場に車を預かってもらい、高瀬ダムまではタクシ−で移動。

途中七倉ダムには駐車場と、登山センタ−があり、ここで登山計画書を提出しました。
ここからは許可証のあるタクシ−のみが高瀬ダム提まで通行できます。
8000円を支払い,、巨大なダム湖に降り立ったのでした。

遥か遠くに本日目指す烏帽子岳(↓)が見えます。  「ほおぉぉぉ〜」 

「よっしゃ〜! でも、ちょっと 遠くないかぃ?」
「まあ・いいか! 空も湖も真っ青だ。登っていればそのうち着くら!」
8:00 高瀬ダム提に降り立つ
40分ほどで、裏銀座登山口に到着。

白いナンバ−プレ−トにNO・12と。
烏帽子小屋がNO・0なので登りの
目安としては有りがたいです。

標高差1250mを水平距離わずか
2.8キロで登るのだから効率的で
いいけど途中の展望や見所などは
少なく、ただひたすら登るのみです。

8:40 ブナ立尾根・裏銀座登山口 0:30
ブナの木が多く、急登が続く
11:05 ダム湖の対岸に唐沢岳が見える 11:50 ケカンバが多くなった 13:20 お花畑が向かえてくれる
高瀬ダムから登り続けること3時間くらいで、時々、木立の間から展望が利くようになりました。
ダム湖の対岸に見えてきた唐沢岳には数年前の紅葉の一番いい時期に登ったけど、山頂付近は花崗岩で巨大な
日本庭園の中に居るようでした。コマクサの残骸も多かったので、この時期の唐沢岳もきっとコマクサが咲き乱れているでしょう。

N0・12までのプレ−トが等間隔で設置してあるものの、尾根が狭く、広場になっている箇所はNo6の中休みのポイントだけでした。
 北アルプスの三大急登の燕岳に登る合戦尾根は、休憩ポイントやベンチが充分にあり、
山小屋もあって変化に富んだ急登でしたが、このブナ立尾根はただひたすら辛抱強く登るのみでした。
13:30 烏帽子小屋から見たニセ烏帽子岳    小屋の前にあるお花畑にはイワギキョウとコマクサが満開
N01〜2になると稜線が近づき視界も開けて気分も晴れ晴れ。道々に咲く高山植物も和ませてくれました。
高瀬ダムから約5時間半かけて烏帽子小屋に到着しました。小屋で幕営料500円を払い、テント場にザックをデポしました。
天気予報によると、3日間の縦走中、一番好天なのが今日・・・。
スタッフバックに飲み物と行動食を入れ、烏帽子岳とその先の四十八池まで、散策に出かけることにしました。
小屋の前の柵の中に咲いていた
イワギキョウやコマクサの花は
満開で、その向こうには、赤茶色の
赤牛岳が、のっぺりとした
なだらかな山容で大きく迫っています。

一番遠い山並みは五色ヶ原から
薬師岳に続く稜線で、自分もいつか
歩いてみたい縦走路です。

西側には赤牛岳が大きく見える。
14:10 小屋からニセ烏帽子岳〜烏帽子岳に向かう稜線は砂礫で、コマクサがたくさん咲いていた
この一帯は花崗岩や砂礫帯で、
ハイマツとのコントラストが美しく、
この時期ならではのコマクサが、
そこかしこに咲いていました。

コマクサはこの先の南沢岳や不動岳
のほうがもっと多いというから、機会が
あったら船窪方面からコマクサの咲
く時期に登ってみたいものです。

ニセ烏帽子岳の向こうにトンガリ帽子
の烏帽子岳が見えてきました。
烏帽子岳 イワギキョウ
山頂にはこの裏側に回りこんでい
きます。山頂直下は鎖場で岩には
ステップが切ってあり、足の置き場が
確保されています。

山頂部分は狭く3〜4人でいっぱい!
私も初登頂です。


狭い山頂の岩場を独り占めし、
しばらく大パノラマの山々を見渡して、
至福の時を過ごしました。
15:00 烏帽子岳山頂 標高2628m 頂上直下は岩登り  南沢岳〜不動岳 奥には針ノ木岳も見える
ハクサンシャクナゲ 16:00 四十八池周辺を散策 チングルマ
烏帽子岳山頂を後に、再び稜線に戻り、南沢方面に少し下りたところにある四十八池のあたりまで散策に出かけました。
大小の池塘のまわりには高山植物が咲き、池は青空を水面に映し、静寂そのもの!。こういう風景が大好きです。
ひとしきり憩うて、来た道を戻ることにしました。

帰り道、烏帽子小屋で缶ビ−ル3本と水を2リットルわけてもらいテント場ヘと向かったのでした。
ヘリポ−トは携帯の通話エリア。明日の山岳天気予報と、天気図の情報を仕入れ、今日一日の行動が終了しました。
7月28日(土)晴れ〜曇り〜小雨〜霧
5:30 烏帽子小屋テント場ー8:05 野口五郎小屋ー8:20 野口五郎岳ー9:10 真砂岳分岐点
ー10:45 東沢乗越ー11:50 水晶小屋ー12:40 ワリモ北分岐ー12:50 岩苔乗越ー
14:10 黒部川源流ー15:00 三俣山荘

4時頃起き出し、5時頃テントを
撤収しました。今日は裏銀座縦走の
一日です。まずは緩やかに
三ツ岳に登っていきます。

昨日の天気図通り、南側(太平洋側)
は晴れていて、北側(日本海側)
には暗い雲がかかっています。
強い風が北から南に吹いていて、
天気が崩れるのは時間の問題・・・。
視界が利くこの時に稜線漫歩
を楽しまなくっちゃ!

コマクサは昨日見たのより大ぶりで
色鮮やかでした。
三ツ岳を越えるといよいよ野口五郎岳
が近づいてきます。
6:00 三ツ岳周辺のコマクサ 6:30 野口五郎岳が見える
8:00 ライチョウの親子 野口五郎岳に向かう縦走路 8:20 野口五郎岳 2924m
石がゴロゴロしている登山道を歩いていたら、突然目の前にライチョウが現れました。親鳥の羽の中にいた雛たちは
いっせいにクモの子散らしたように登山道に飛び出してきました。

新御三家が一世を風靡していた頃、私も青春時代のまっただ中!。 御三家の一人はこの山の名前が由来だとか・・・。
(ちなみに私はh・G0の熱烈なファンでしたが・・・) 
 山の名前の由来は岩がゴ−ロ・ゴ−ロしているからで、ここも、黒部五郎岳も大きな岩だらけの山です。 
野口五郎岳の山頂で何故か思い出した『私鉄沿線』。 でもなんで『私鉄沿線』なの?・・・。
真砂岳周辺のお花畑 ハクサンイチゲ・ミヤマダイコンソウ・シナノキンバイ 10:45 東沢乗越
石ころだらけの道を降りていきます。
コマクサはもうありません。

途中残雪があったり、高山植物の
咲き乱れるお花畑があったりと変化
に富んでいました。
道はぐんぐん下り、下る途中に湯俣に
降りる竹村新道の分岐がありました。

その後小さなピ−クを超え、下りきった
ところが東沢乗越です。
霧で遠くの景色が見えないけど、
小岩峰の間を巻きながら登りつめた
所にあるのが水晶小屋です。
風が強く、時折小雨もパラつく
あいにくの天気です。
水晶岳も野口五郎岳も見えません。

ワリモ乗越へと下っていきました。
ここから鷲羽岳への登りが始まり
ますが、霧と強風のため稜線を超えず
に黒部川源流の道に入ることにしました。
11:50 水晶小屋             ハクサンイチゲ
    シナノキンバイ         キバナシャクナゲの大群落
13:25 スノ−ブリッジと渡渉ポイント ミヤマクロユリ・キヌガサソウ 13:50 黒部川水源の碑は雪の中
岩苔乗越から黒部源流の道に入る所の看板には≪スノ−ブリッジが崩壊しているので、雪渓の端と中央部は歩かないこと≫
とありました。「2年前のこの時期に一度歩いたけど、以前はこんなこと書いてあったかな?」。 
でも確かに残雪が多いなと感じながら下っていきました。

高山植物も多く、クロユリなどもたくさん咲いていました。キヌガサソウなどはとても大ぶりです。 
軽装の若者が2名、私を追い越していきました。途中スノ−ブリッチが登山道にかかっている箇所があり、
雪渓の縁をへつったり、草付きを高巻いたりしました。 最後、源流部あたりの残雪が一番多く、以前来た時と様相が
すっかり変わっていてびっくりしてしまいました。雪渓の縁の岩を大きく周りこんだところに、
三俣山荘に上がる登山道があり、上部に先ほどの若者2名が歩いている姿が見えました。

ここからはコバイケイソウの花に囲まれ安心して登っていけました。スノ−ブリッジの迂回ですっかり時間をロスしてしまいました。
こんなことなら鷲羽岳を越えればよかった・・・(−−。)と後悔しきり・・・。 『教訓!急がば登れ!』 
14:15 下には黒部川源流、見上げるとスノ−ブリッジが続いている     三俣山荘に向かう登山道のコバイケイソウ
三俣山荘のテント場が見えてきました。 登山道に付けられた立て看板を振り返って見ると、黒部川源流から岩苔乗越への道は
残雪の為、通行禁止と書いてありました。 どうりで踏み跡が少なかったわけです。

テント場にザックを置き、財布と水筒を持って、少し離れたところにある三俣山荘へ受付に行きました。
小屋は大勢の登山者でごった返しています。今日は130名位、この夏一番の混み方だそうです
テント代とロング缶2本で2100円を支払い、小屋の外で豊富にある水を汲んでテント場に戻りました。
沢の中に缶ビ−ルを沈め、テントの設営にかかりました。雨さえ降らなければテント生活はとても快適です。
小さいながらプライベ−トな空間、周りを気にしないでゆっくりと休むこともできます。
さあ! ビ−ルも冷えました。今宵も≪ひとり宴会≫に興じたのでありました。
2007年7月29日(日) 晴れ時々霧
4:40 三俣山荘テント場ー5:45 三俣蓮華岳ー7:35 双六岳ー8:40 双六小屋ー
10:20 鏡平小屋ー12:45 わさび平小屋ー13:50 新穂高温泉バスタ−ミナル

14:30 平湯行きバス乗車ー15:10 松本行きバス乗車ー16:52 JR大糸線に乗車〜信濃大町駅
ー18:00 信濃大町駅前アルプス第一交通駐車場にてマイカ−回収
4:40 キャンプ場出発、振り返って眺めた鷲羽岳と三俣山荘      5:10 朝日が上がった稜線から槍ヶ岳を望む
夜中、「ずいぶん冷えるなぁ」と思って外に出ると満月に近い月が鷲羽岳を照らしていました。
一点の雲も無く、北斗七星も輝いていました。今の時間は1時、月明かりでとても明るい夜です。
こんな時間に一人星空を見上げる贅沢ってテント泊ならではですよね!。

昨日は鷲羽岳を登り損ねたので、今日は三俣蓮華岳と双六岳に登ることにして早めに起きました。
夜露でテントの重量は重くなっているけど食糧は減っているので初日よりは軽いはずです。
振り返ると鷲羽岳が大きく聳え、
昨日見えなかった槍ヶ岳が、槍の先端
を誇示しながら、行く先々で大きな
存在感を醸し出していました。

三俣蓮華岳に続く急登に取り付き
ました。三俣蓮華岳から双六岳に
かけての斜面には一面たっぷりと
残雪がありました。
笠ヶ岳 7:35 双六岳山頂からみた黒部五郎岳
時々霧が晴れて360度の大展望
に恵まれました。稜線歩きのわずか
1mほど下の斜面にはたっぷりの
残雪があります。

双六岳手前の中道ル−ト分岐のあ
たりにはクロユリがたくさん群生
していました。やがて霧も晴れ、
左側には常に槍ヶ岳の
穂先が望めました。
6:20 丸山周辺のお花畑 ミヤマクロユリ
8:00 双六岳から見た槍ヶ岳
双六岳山頂からダイレクトに双六小屋に下りるル−トは急な雪渓を下る為、春道ル−トを歩くことを促す看板がありました
。昨日、残雪で苦労したので迷わず春道ル−トを選択しました。双六小屋への急な下りでは正面に縦沢岳に登るジグザグの
急登が望めました。今回登らなかった西鎌尾根の取り付きを見詰め、槍ヶ岳への道のりが遥か遠いものに感じましたが、
いつかは≪裏銀座縦走≫を完結したいと心に誓い、双六小屋からは新穂高温泉に下山することにしました。
9:15 弓折岳分岐に向かう途中のお花畑       9:20 登山道の砂地で遊ぶライチョウの雛と、それを見守る親鳥
鏡平山荘周辺には大小3〜4つの池と
高山植物も豊富で、木で作ったテラス
に座り、ゆっくりとくつろいだのでした。

シシウドが原あたりまで降りてきました。

岩だらけの道は直射日光が当たると
照り返しが強いけど、あいにく今日は
曇っていて助かりました。蒲田川左俣谷
まで降りてきました。
上部にはまだ雪渓が残っていました。
木橋を渡ると、あとはほとんど平らな
川沿いの道を延々と歩きます。
10:20 鏡平小屋 12:20 砂防道路のクガイソウに止まったツバメシジミ
やっと〈わさび平〉まできました。キ〜ンと冷えた清水で喉を潤し、水筒の水も詰め替えて、あと残り1時間のラストスパ−トです。
車道歩きは、すでに8時間も歩いたカラダにはキツイです。登山口を過ぎ、もう少し下って新穂高温泉バスタ−ミナルに着きました。 
バスの切符を買い、出発時間をチェックしてから、目の前の無料公衆浴場で3日間の汗を流したのでした。

新穂高温泉から松本までは、一日2便直行便があるけど、それ以外は平湯で乗り換えます。
温泉の後は睡眠誘導ドリンク?で喉を鳴らし??、バスに揺られて夢の中・・・。
松本駅からはJR大糸線に乗って信濃大町までマイカ−の回収です。
(バス2時間+電車1時間の道のりを3日間で歩いたのですね!)やっと愛車のハンドルを握り、今度こそ帰途に着きます。
途中コンビニで栄養ドリンクを買って、あと4時間のドライブに備えました。
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