お得きっぷを使って 京都日帰り旅・・・
鞍馬・貴船・大徳寺  2011年8月20日
まだまだ猛暑が続く週末、天気がイマイチで山にも行けないから、あと一日分残っていた青春18きっぷで恒例の京都へ〜〜。
夏の京都はすごく暑いので、少しでも涼を求めて鞍馬・貴船に行ってきました。
11:30 鞍馬駅にある大きな天狗の面        鞍馬寺 仁王門
いつものように始発(5時27分)に乗って、2回乗り換えて京都駅に10時13分着。10時19分のJR奈良行きに乗り換え東福寺まで。
ここからは私鉄になります。京阪出町柳行に乗って終点まで(260円)→叡山電鉄鞍馬行きに乗って終点まで(410円)。
時間は11時30分、始発に乗ってから6時間後にやっと目的地に着きました。
鞍馬駅を出ると大きな天狗様のお面が迎えてくれます。駅にあったガイドマップを片手に鞍馬寺へと向かいました。
大杉社 由岐神社
鞍馬山は鞍馬寺の堂塔が点在する洛北の霊山です。仁王門からケ−ブルに乗ることもできますが、「枕草紙」に近こうて遠きものと書かれた九十九折の参道を登って大杉杜や由岐神社などを見ながら金堂へと向かいました。
金堂前から比叡山が見える 12:15  鞍馬寺金堂  本殿前にある金剛床の中心はパワ−スポット
鞍馬寺は770年に鑑真の高弟 鑑禎が毘沙門天を祀って創建したといわれます。
鞍馬は牛若丸(源義経)が修行をした地として著名であり、大佛次郎の『鞍馬天狗』でも知られています。

鞍馬寺金堂まではずっと登りです。曇ってはいますが、蒸し暑さは続きます。  
本殿前にある金剛床の中心はパワ−スポットの一つです。この上に立ってエネルギ−を感じてみましょう。
風水パワ−スポット 神社Com
奥の院へ向かう 木の根道
霊宝殿で毘沙門天像を見てから、奥の院に続く石段を登っていきました。
鞍馬と貴船は鞍馬山を越える木の根で結ばれています。
木の根道は杉林がうっそうと繁り、木の根が露出した神秘的な道でした。 
こういう道で牛若丸が修行したのかなぁ? 道すがら、牛若丸に由来する旧跡をみながら静かな山歩きが続きます。
奥の院  魔王殿 13:37 貴船に着いたみたい
少し下っていくと、奥の院 魔王殿があります。650万年前に金星から舞い降りたとされる魔王尊を祭っているとのことですが、
この奥にもう一つ 祠があり、中は見ることはできませんでした。
ここが鞍馬の最後の見所で、あとは山道を下るのみ。このころから小雨が降ってきましたが、車の音が近づくと
小さな赤い橋があり貴船に着いたようです。橋のたもとは、よしずで囲いで ちょうちんがぶら下がっている店が・・・?
あぁ〜これが川床ですね。 あいにくの雨でここは営業していませんでしたが。
貴船は京都の奥座敷といわれて、貴船川の清流沿いに格式高い料理店や料理旅館が軒を連ねます。
13:40 貴船神社 水占いが有名
今までの静けさとは一転して、すれ違いできない道に車がひっきりなし!。
貴船神社の鳥居から、やっと静かな参道に入ったものの、参拝の行列が・・・!鞍馬の静けさと違って貴船の喧騒は\(◎o◎)/。
貴船神社は水の神様としての信仰はもとよりですが、心願成就、えんむすび、航海安全、火防せ・消防の神様としての
篤い信仰が今もつづいています。現在の建物はまだ新しく、平成17年のもののようです。
水の神さまであることから、境内の御神水に浮かべると水の霊力によって文字が浮かんで見えてくるおみくじがあります
おみくじはあまり興味ありませんが、水で文字が浮き出るという斬新さに引かれて占ってみました。
貴船川沿いにある川床料理のお店 14:40 貴船口駅
貴船神社を後に、川床料理の店が立ち並ぶ街道を貴船口駅に向かって歩くことにしました。
敷居の高そうな料亭からは仲居さんやお客さんが傘をさして車へと向かっていきます。貴船の川床料理は憧れですよね。
いつかは入ってみたいと思いながら、料亭街を通り抜け、あとは一本道をひたすら歩きました。
貴船口駅は鞍馬駅のひとつ手前の駅になります。 秋は紅葉の名所になるので、「展望列車きらら」が
たま〜に走ってるようですが、帰りも普通の電車に乗って、出町柳へと戻りました。
15:45 東福寺 方丈 方丈南庭は枯山水
行きと同じように出町柳駅から東福寺駅に戻りましたが、まだ開館時間に間に合いそうなので、東福寺も見学していくことにしました。

東山月輪山麓、渓谷美を抱く広々とした寺域に、由緒ある大伽藍が勇壮に甍をならべ佇む東福寺ですが、見所は方丈庭園です。
庭園をめぐらせたものは東福寺唯一の試みで釈迦成道を表現し、八相の庭と命名され、近代禅宗庭園の代表として広く世界各国に紹介されています。
方丈 北庭(裏庭) 西庭は「井田市松」の庭
方丈北庭は私の大好きな東山魁夷画伯の「京洛四季」というシリーズの中で描かれた場所です。
一枚の作品全体が杉苔と敷石だけの市松模様で描いてある作品「東福寺庭」は、とても奇抜で意外性がありますよね。
実際その場所に立って、この部分かしら?って思いを巡らせるのものの、何でここだけを描いたの・・・?。
巨匠東山魁夷画伯の偉大さを感じたひとときでした。


大原 寂光院・三千院  2011年10月8日
JRでは鉄道の日(10月14日)というのがあって、その時期に合わせて、鉄道の日記念JR全線乗り放題切符というのが発売されます。

3回綴りで9180円と、1日あたり3060円で青春18きっぷよりもちょっと高いですが、10月の行楽シ−ズンに使えるのでいいですよね。

2011年は10月1日から10月16日までが利用期間でした。

その切符を使って、何十年かぶりの大原に行ってみました。

毎度のごとく始発で出発。
京都駅からはバスに乗って大原に向かいました。バスを降りた大原の地は山合いの静かな田舎の中という風景でした。
12:00 大原 寂光院
この景色はずっと昔から変わっていないのだろうな〜と思いながら、
細い路地を歩いて15分くらいのところにある寂光院に向かいました。
千年姫小松(御神木)と本堂
大原寂光院は、聖徳太子様のご創建になり、『平家物語』大原御幸で知られた
建礼門院様が隠棲し晩年を過ごされた尼寺です。

第3代の建礼門院徳子(平清盛の息女、高倉天皇の皇后、安徳天皇の国母)は、文治元(1185)年9月に入寺し、真如覚比丘尼と称した。そして源平の戦に破れて遠く壇ノ浦で滅亡した平家一門と、我が子安徳天皇の菩提を弔い、終生をこの地で過ごされた。
寂光院のご本尊様は六万体地蔵尊と称される鎌倉時代造立の地蔵菩薩立像
(重要文化財)でしたが、平成12年5月9日未明、心ない者の放火により、
ご本尊様は大きく焼損してしまいました。
新しいご本堂はその五年後には、形・大きさともに元通りに復元され、新たな地蔵菩薩立像が安置されました。鎌倉時代の制作当時そのままの美しい彩色であるとのことです。

地蔵菩薩の本願は、抜苦与楽ということで、それは慈悲の心を表わす。人間の苦しみや辛さ、思い通りにならない現実を救い抜け出させて頂き、願いを叶えて頂ける諸願成就のご利益があるということである。
六万体地蔵尊(ご本尊様) 写真転用
孤 雲 (茶室)
こじんまりとした本堂の中で、真新しい六万体地蔵尊の前でお話を聞く事ができました。
平成12年に焼失してしまったことや、その五年後には復元されたことも初めて知った次第です。
京都名物のしば漬けはこの寂光院が発祥の地であることも発見!。大原特産の夏野菜の茄子と赤紫蘇と塩だけで漬けて
保存食としたそうです。そうそう、大原に来た目的のひとつはここでしか買えないしば漬けを買う事なんですよね〜。
大原 三千院 三千院公式ホ−ムペ−ジ
寂光院からバス停まで戻って、今度は反対側の三千院に向かいました。道路を渡ってカ−ブを登っていくと、
お土産さんや茶店などが多くなってきました。漬物屋さんも多く、後でどこでしば漬けを買おうかと迷うほどです。
三千院が近づくと観光客もいっぱいで、寂光院と、こんなにも違うんだとびっくりです。
往生極楽院 わらべ地蔵
拝観料を払い、ビニ−ル袋に入れた靴を持って中に入ります。 客殿、宸殿とめぐりながらその先々から眺められるお庭がいいですね。どこも拝観者でいっぱい、一眼レフのカメラで撮影にも余念がありません。縁に座ってまったりとしている人とかそれぞれに楽しんでいます。
出口から一旦外にでて、秋には紅葉が美しいだろう苔とモミジ林の先にある小さな柿葺の御堂が往生極楽院です。
寛和2年(986)の建立、三千院の歴史の源とも言えるこの堂内には、阿弥陀三尊が今も変わることなく永遠の大慈大悲の御心を私たちに与えて下さっています。

阿弥陀如来座像を中心に、向かって右に観世音菩薩・左に大勢至菩薩。

いずれも立像ではなく、お坐りになっている像です。
それは即ち、彼岸の極楽へ引導せんと来迎する阿弥陀如来と、それに随喜して往生者を迎えて(信者を蓮華座に乗せて)今まさに彼岸の彼方へ帰らんとする御姿なのであります。

お坐りになっているその姿は、立ち上がろうとする瞬間の姿に見えましょう。
(脇侍 勢至菩薩坐像)    阿弥陀三尊像   (脇侍 観音菩薩坐像)  写真転用
今回の大原での一番の見所は、三千院、往生極楽院でした。ご朱印をいただいている時に、ちょうど館内の説明がはじまり、
阿弥陀様の前でお話しを聞くことができました。お堂に対して阿弥陀様が大きいのですが、天井を船底型に折りあげていたり、
天井には極楽浄土を舞う天女や菩薩が描かれていたようです。
脇侍の観音菩薩様と勢至菩薩様のお姿が印象的で、少し前屈みに跪くさまは「大和坐り」といって、慈悲に満ちたお姿でした。
大原はモミジの木が多く、紅葉の頃また来てみたいと思いながら三千院を後にしました。
三千院周辺にはいくつかの寺院がありますが、阿弥陀様にお会いできただけで大満足だったし、拝観料もかかるので、そろそろ帰ることにしましょう。

大原には大きな漬物屋さんが2〜3軒ほどあり、たくさんの漬物の試食があります。
テレビでよく登場する、きゅうりバ−を食べ歩きできるお店もありました。
そんな中で、昔ながらのしば漬けを作って売っている小さな小さなお店もあります。
京都駅周辺では見かけないので、大原に行ったら絶対に買いたいと思っていたしば漬け
というのは、茄子と赤紫蘇と塩だけで漬けた 昔ながらのしば漬けです。
「ぺちゃり・くちゃり」という食感と、独特の酸味と塩加減と紫蘇の香りが大好きです。
このお店では一袋300円で、このしば漬けのみを売っていました。
やっと念願のしば漬けを買えて、大原まで来た甲斐がありました(^_-)-☆。
帰りは三条〜四条の交通渋滞を避けるために、国際会館行きのバスに乗り、国際会館駅から地下鉄に乗って京都駅に戻りました。