姥湯温泉 秘湯の旅
2012年 10月 4日・5日
静岡市在住の山の大先輩から『秘湯の宿に行きませんか?』と声をかけていただきました。
なんと山形県米沢の姥湯温泉。以前から(日本秘湯を守る会)の本の中で、一番行きたかったけれど、
秘境すぎて行く機会がなかった温泉です。
福島から米沢に向かう途中の峠駅がその玄関口。
この夏、東北の山を登って、青春18きっぷで山形駅から帰る途中にあった駅です。 
その駅に再び来ることになるなんてね〜♪♪♪
2012年10月4日
フル−ツも大好き 秘湯シスタ−ズ
前日に出発して、途中の道の駅で仮眠。翌日は吾妻小富士や一切経山あたりを散策するはずが、朝 起きたら雨・・・。 
山は霧の中だし、展望もないから中止です。 のんびりと寄り道しながら峠駅へ向かうことにしました。

福島飯坂から米沢に向かって車を走らせると、街道沿いにはくだもののお店がいっぱいあります。
その中のひとつに寄ってみましょう。 福島はくだもの王国。遅めの桃がまだありました。 
このお店のおばちゃんは気前良く3〜4種類の桃を一つづつ 試食させてくれました。梨やりんごまで豪勢に振舞われて、
すっかり満腹・大満足(*^。^*) 。 道中長いので、お土産用の桃は残念ながら買えませんでしたが、
左側の大きなダンボ−ル1箱はこれで1000円。旅の途中でみんなで食べようと、これをゲット(すごく美味しかったデス)。 
りんごも美味しかったので、こちらはお土産用に買い求めました。
峠の茶屋名物 峠の力餅         峠駅立ち売り
峠駅に姥湯温泉から送迎車が来ます。奥羽本線の到着時間に合わせて、来る時間帯が決まっているのですが、
団体の予約が入っているとのことで、13時ごろ、特別に迎えにきてくれることになりました。

まだ、時間があるので峠駅名物の峠の力餅がある茶店に行ってみました。 奥羽本線と山形新幹線は同じ線路を走ります。
新幹線は速度を落として通過してしまいます。奥羽本線だけが峠駅に止まるのですが、その本数は3時間に一本程度。
その到着時間に遭遇すれば立ち売りの姿を見れたのに残念。

峠駅名物の(峠の力餅)は昔の参勤交代道路・羽州米沢街道(福島〜米沢)で峠の茶屋を営んでいたのが初代。
福島〜米沢間の鉄道工事に参加し、同僚の工事人夫相手に茶屋自慢の『大福餅』を振舞ったのが始まり。
初代駅長から汽車に乗車している人に大福餅を振舞うようになりました。
かれこれ100年もの歴史だそうです。
しっとりとしたお餅にほどよい甘さのあんこがベストマッチ。お店の人はそっけなかったけれど、こちらはあと引く美味しさでした。
写真は8個入り800円ですが、駅ホ−ムの立ち売りでは10個入り1000円で売られるようです。
姥湯温泉 桝形屋 (日本秘湯を守る会)  米沢市峠姥湯
峠駅に送迎車が到着しました。これに乗って山道(舗装道路)をぐんぐん登っていきます。
途中道の補修工事箇所だけ数メ−トル歩き、しばらく走ると滑川温泉があります。こちらも(日本秘湯を守る会)の宿で、
峠駅からの送迎もあります。ここからは傾斜が増し、ぐんぐん高度をあげて、着きました。姥湯温泉です。
ちなみに峠駅から歩いて1時間で滑川温泉。滑川温泉から1時間30分歩くと姥湯温泉に到着するとのことです。
姥湯温泉 桝形屋は、吾妻連峰の北側、標高1300Mの奥深い谷間に位置し、南画世界を思わせる奇岩怪岩が聳え立つ絶壁に三方を囲まれております。桝形屋の背後にはコメツガ・ブナ・ダケカンバなどの原生林時折カモシカが姿を見せるといった仙境の中に宿を構えております。
岩壁から噴き出す湯口は、六ヶ所。桝形屋にはそのうち一本を使い、他は川へ流れ落ちています。
宿の近くに大きな露天風呂が二つあり温度も高温です。桝形屋の自慢は、山菜料理と野趣あふれる露天風呂で、
谷川の音、鳥のさえずりをききながら眼前にのしかかる渓谷美を仰いでの入浴は心身共に癒されます。
その後に20名のツア−客が到着するとのことですが、その1時間前に宿に到着できたので、私たちが一番乗り。
だから真っ先に向かったのが山姥の湯です。
赤褐色と灰色の荒々しい岩峰が立ちはだかる。南画にでも出てきそうな深山幽谷の温泉場その名も神秘的な姥湯温泉...
(姥湯温泉の由来は下記) 基本は混浴ですが私たち、秘湯シスタ−ズだけの貸切でした。
この野天風呂に入ることが長年の憧れ・・・。周囲を荒々しい山々に囲まれ、青っぽく白濁した源泉かけ流しの極上の温泉です。


姥湯温泉の由来

鉱山師だった初代が鉱脈を求めて山々
を渡り歩いているとたまたまこの地へ
やって来た。
すると露天風呂に髪の長い女性が湯浴みしているではないか。
こんな山奥で女が湯浴みとはと驚き、
おそるおそる近づけば、なんと、赤ん坊を
抱いた恐ろしい形相の山姥であった。
思わず逃げ腰になると、山姥はそんな
因果な山師などやめて、この湯の湯守に
ならんかいと云い残し、赤ん坊もろとも
山姥の姿はどこかえ消えてしまったという。
それ以来、この湯を姥湯と名づけ、
現在に至ると言い伝えられております。

後奈良天皇時代天文二年(一五三三)
大字大沢の遠藤大内蔵が発見して開湯、
のちに桝形屋を開業し、現在の当主は
一七代目になります。

2012年度の営業は
4月27日〜11月5日

露天風呂は3箇所あり、2つは混浴で夕方女性タイムになり、もう一つは基本女性風呂。
大きさも充分にありますが、周りの景観は山姥の湯が一番です。すべてのお風呂を満喫して、部屋でまったり・・・
お待ちかねの夕食は部屋食でいただけました。秘湯ビ−ルで喉を潤し、さてさて地元の郷土料理の数々に舌鼓!。
鯉の甘露煮やあらい、山菜の煮物に菊のお浸し。メインは山形牛の陶板焼きで粗塩を付けていただくと、
モぉ〜最高な旨みが口の中に広がりました。
夜はもう一度露天風呂に入り、硫黄の香りに包まれて就寝でした。

翌朝?いや?まだ暗い内に『星がいっぱいだから、お風呂に行こう』という声で目が覚め、即行動開始。
こんな時、山慣れした秘湯シスタ−ズの行動は早い!。
月の明かりで露天風呂に向かい、私たちだけで星空の下の秘湯を楽しみました。 最高〜の思い出です(*^。^*)
米沢の吾妻山温泉に、著名な湯が三つあり、滑川温泉と、五色温泉と、ここ姥湯温泉。いずれも(日本秘湯を守る会 の宿です。
2012年10月5日
翌朝は朝一番の送迎車に乗りました。昨日は天気が悪くて歩けなかったから、今日は滑川温泉から峠駅まで歩くことにしました。
滑川温泉 福島屋旅館 (日本秘湯を守る会)  米沢市大沢字滑川
姥湯温泉から滑川温泉までは送迎の車で送ってもらい、滑川温泉の玄関に横付けしてもらいました。
今の時間は8時。ここの立ち寄り入浴は9時からでしたが、試しに聞いてみたら、“どうぞ”とのこと。
今日は平日だから、宿泊者も少なかったのかもしれません。一人500円でもう一つの秘湯を満喫できるなんて嬉しい〜。 
ここは1泊2食で泊まる他、湯治場なので、素泊まりも出来、長く逗留するのなら格安です。
滑川温泉     岩の露天風呂                    石造りの混浴内風呂
真っ先に向かったのが、ダイナミックな自然と一体となることが出来る岩の露天風呂です。
前川を見下ろしながらの入浴は、正にワイルド!これこそ秘湯です。ここでも秘湯シスタ−ズだけでこの秘湯を満喫できました。
やや透明がかった硫黄泉で、湯の花がいっぱいありました。

時間的に温泉に入っている人がいなかったので、内湯も見てきました。こちらは石造りの混浴内風呂です。
湯治目的の方には1番人気のお風呂のようです。
当温泉は文明8年(約530年前)、大沢の郷士斉藤盛房がこの付近の川を渡る際、岩石を滑り倒れ、
その時手に温かい石を感じ温泉の湧出を発見しました。

そこから「滑川」と称されるようになり宝歴13年(約250年前)、上杉藩主の許を得た当館笹木正直が開湯しました。

東吾妻の一峰一切経山への山道の途中、東大嶺に源を発する前川上流の切り立つような北谷の山中にあり、標高約850m、前川にかかる吊り橋のあたりの谷底は、一枚岩で流れる川底が美しく、新緑の春、避暑の夏、秋には素晴らしい紅葉。

当館のお風呂は全て源泉掛け流し。
3つの自家源泉からは乳白色の濁り湯が絶え間なく浴槽に注がれ、惜しげもなく使い捨てにされています。
自然のものを自然のままに、加水・加温・循環消毒は一切行っていません。
数々の温泉ファンを唸らせる、極上の温泉をご堪能下さい。

こちらは、桧の露天風呂です。利用中の看板を付けておけば貸切できるお風呂のようです。
せっかくなので、ここでも貸切で楽しんじゃいました。 桧の優しい肌触りが嬉しく、
岩風呂に比べると少し小さめ(3〜5人サイズ)ですが、渓流を渡る風がさわやかで、すばらしい温泉を堪能しました。

秘湯を2箇所も堪能して、滑川温泉からは車道を歩いて峠駅に戻りました。
米沢からは121号線で会津若松に出て、日光街道にて次に向かったのは大内宿です。
大内宿  大内宿観光協会  福島県南会津郡下郷町
大内宿手前にはあと?kmと4km(?)と書かれた看板があり仮設トイレもありましたが、
混んでいる時にはここまで渋滞しているってこと???。  その日はスム−ズに駐車場まで入りました。
    
大内宿は、
会津城下と下野の国(日光今市)を結ぶ32里の区間の中で会津から2番目の宿駅として1640年ごろに整備された宿場町です。

 南山通り・下野街道・日光街道・会津西街道とも呼ばれ、会津藩主の18回に及ぶ江戸参勤と江戸廻米の輸送と、
当時会津藩と友好関係にあった米沢藩・新発田藩なども頻繁に利用した重要路線でした。
大内宿はよく旅番組でも取り上げられています。会津塗りや漬物などの郷土の土産物屋さんが軒を連ねます。
蕎麦を食べられるお店もいっぱいありました。私たちもここでランチタイムです。
<高遠そば>が売りの三澤屋さんには順番待ちができていました。

私たちは、その先の反対側のお店に入り、ここでは<ねぎそば>という冷たい蕎麦を食べてみました。 ねぎで蕎麦は
すくえませんでした(^^♪。 ねぎをかじって割り箸でおろしそばを口に入れる・・・。口の中がねぎの風味で辛いデス(ToT)/~~~。
湯西川温泉 花と華  (写真はWebサイトより転用)
大内宿を後に、再び日光街道を走りました。 今宵のお宿は湯西川温泉です。
「湯西川温泉ってどこ?。」 初めて聞く温泉でしたが、場所は栃木県日光市。日光東照宮の北側になるようです。
日光=鬼怒川温泉でしたが、それよりももう少し奥に位置するようですね。
パンフレットで見るかぎり、とってもゴ−ジャスな温泉旅館というイメ−ジでしたが、
実際入ってみたら、期待を裏切らない高級温泉旅館でした。部屋で落ち着く間もなく、温泉のはしごに出かけました。
湯西川温泉は関東でも随一のアルカリ度を持つpH9.3のアルカリ性の泉質。アルカリ性の泉質は神経痛を始め、筋肉痛・関節痛・五十肩等への適応と疲労回復に効果があります。肌をすべすべにし、『美肌の湯』として知られております
昨日・今日入った温泉の泉質とは違って、アルカリ度が高く、入っていると肌がすべすべになります。
「いやぁ〜極楽・極楽です。」  ここもまた・・・い〜い温泉です!。
平家お狩場焼

平家お狩場焼は、平家落人が食したといわれる料理で、皆で火を囲み、焼き食すという様式が伝えられたものです。当館では、いろりを囲みながら、この伝承にひたりご賞味いただけます。 また、お召し上がりになる会場は300有余年以上の伝統を持つ建物で、そこに佇むだけで歴史の重みを感じることができます。
一升ベラは一本で一升の酒を飲め、一升の飯が食べられたと言われたのがその名の由来で、当館の一升ベラは平家伝来の「自家製平家山盛味噌」を使用しております
囲炉裏の火で炙る平家落人が食したと言われる串焼きに加え、地元山川の食材をふんだんに使ったお膳は
・・・

部屋に戻り、湯上りのビ−ルで乾杯!。 さてさて夕食も楽しみです。食事は囲炉裏を囲みます。 
趣向を凝らした目にも美味しそうなご馳走の数々。温かいものは温かく・・・。 
なんと、温泉旅館の女将が宴席にご挨拶にまわるなんて、スゴいな〜〜〜。
お肌すべすべの温泉三昧。食事も最高。これで1泊2食で1万円弱!。何てすごいコストパフォ−マンス(*^。^*)!。
リピ−トしたくなっちゃいました。

2012年10月6日
平家の里

湯西川温泉は、平家落人伝説の地として古くから知られてきました。
その昔、京に栄華を誇った平家は、源平の戦いに敗れ、源氏の厳しい追手から逃れて、秘境湯西川に身を隠して生活をはじめました。
こうした落人達の生きざまや生活様式は、多くの秘話・伝説に満ちています。
それらを後世に永く保存継承する拠点として、復元されたのが平家の里です。

翌日は、ホテルから近い平家の里から観光開始です。入口の冠木門[かぶきもん]を入ると、
広い敷地内に9棟の茅葺き屋根の民家が点在しています。
栗の木が多いらしく、秘湯シスタ−ズ(長女・次女)は、下ばかり見て せっせと栗を拾っています。 
山の先輩、人生の先輩でもある彼女らは、小さいころから自然の中でその恵みを頂いてきたようで・・・(^^♪。
 山菜や実のなるものを見ると血がさわぐようです(^^♪(^^♪(^^♪・・・。
そういえば昨日は山ブドウを必死に探していましたっけ!。 「三つ子の魂、百までというけどまさにこれなの?」って
私、悟ってしまいましたョ・・・(^_-)-☆。  「私って(秘湯シスタ−ズ三女)、3歳の時って何してたのかなぁ〜?」 あはは(*^。^*)
日光 戦場ヶ原
湯西川温泉を離れ、日光街道を走りました。鬼怒川温泉を見ていたら、いつの間にか<いろは坂>です。
紅葉にはまだ早いので、車は混雑していません。中禅寺湖を抜けて戦場ヶ原まで来ました。
二荒山神社の奥宮のある男体山は、山頂部分がちょうど雲の中でした。
このあたりの景色はとっても美しいと思います。今日は時間がなかったけれど、のんびりとこの周辺を散策してみたくなりました。
湯ノ瑚
光徳牧場の紅葉もまだでした。次に向かったのは、120号線(日本ロマンチック街道)を走り、湯ノ瑚です。
湖畔べりの紅葉は始まったばかり。その後、金精峠のトンネルあたりではそろそろ鮮やかな紅葉が見られるようになりました。
今年初めての紅葉でした (^。^)y-.。o○。

栃木県から群馬県に入り、沼田に向かう途中の街道にはトマトやとうもろこしが格安で売られていて、ここでも秘湯シスタ−ズの
本領を発揮!。   最後に立ち寄った<道の駅>でも地場の新鮮野菜を楽しくゲットして、荷物満載で帰途に着きました。
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