藤原岳 の フクジュソウ
2010年3月14日(日
以前からフクジュソウの咲く頃に登ってみたいと思っていた≪藤原岳≫は
鈴鹿山脈北部にあり、石灰岩地質特有の平頂丘が稜線に広がり、残雪の頃からフクジュソウがたくさん見られます。

先週末も大荒れの天気で、週の初めには雪が降った頃でした。
その後、数日経って残雪の具合や フクジュソウが雪に埋まってしまっていないかが、気になり、
前日の夕方(土曜日)に西藤原駅に問い合わせしたところ、丁寧なご回答をいただきました。
『登山道の下のほうには雪はナシ。フクジュソウは八合目から雪の溶けている場所には咲いている。上部は登山道がぬかるんで
いるので、ちゃんとした登山靴とスパッツは必要。早朝は多少凍っている箇所もあるけど日中はアイゼンは必要ないでしょう』
  「 ありがとう (*^_^*)  行く気満々になりました!」
当日はいい天気になりました。
今回は駅が登山口です。

一人車で移動するより青春18きっぷが使
える時期ならこちらのほうが絶対お得です
 
ちなみにJR普通列車で、起点から富田ま
ででも往復で6500円かかるんです。

 (だだし、JR富田駅からは三岐鉄道に
 乗って西藤原駅に向かうので往復で
 1000円かかります。)


青春18きっぷを使えば、2300円と
三岐鉄道が1000円。
だから交通費は3300円で済むんです。 

トクしたお金は美味しく使いましょう!

三岐鉄道 10:00 西藤原駅
アクセス
起点→浜松→豊橋→名古屋→富田/近鉄富田→(三岐鉄道)→西藤原 (所要時間 4時間15分 乗車時間3時間32分)


朝5時42分の東海道線下りに乗車し、乗り換えしながら名古屋へは8時6分に到着しました。
電車にはトレッキンングシュ−ズに小さなザックと、ハイカ−らしき乗客もいっぱい乗り込んでいました。
でも名古屋からは関西本線に乗ってくるハイカ−はあまりなくて、「あ〜みんな藤原岳に行くわけじゃないんだ〜。」
電車も空いていて冨田駅で降りました。
ここから近鉄富田駅まで歩き、近鉄冨田駅から出ている三岐鉄道に乗り換えします。
少し離れているし、目立った道案内も見当たらず、人に聞きながら10分ほど歩きました。
 (手前の桑名駅から近鉄に乗り換えればホ−ム内での移動で済むのに私鉄代を払うのは最低限にしたかったので・・・)
西藤原駅から4〜5分歩くと標識が 藤原岳休憩所と駐車場 10:15 表登山道登山口の鳥居
近鉄冨田駅から始まる三岐鉄道は黄色にオレンジのラインが入った2両編成のロ−カル線。
登山者も乗っているものと思ったら私ひとりだけ・・・(もっとも登山者なら、早い時間の電車に乗るのかも)あとの乗客もまばらです。
田園風景の中をガタガタ走って 石灰の採掘をしている鉱山を過ぎると、終点の西藤原駅に着きました。

駅からは道なりに進み、4〜5分歩くと左側に藤原岳表登山道の標識があり、そこを左折して藤原岳を正面に見ながら少し歩きました。
正面に鳥居が見えてくると、右手に藤原岳登山口休憩所と駐車場がありました。
駐車場は満車で、先の林道沿いにも車がズラリと並んで駐車してありました。これは全部登山者のもの??。
この時点で10時15分ぐらいだったので、あたりはし〜んと静まり返っていました。その先の鳥居をくぐって、いよいよ登山スタ−トです。
大貝戸道 二合目 大貝戸道 三合目
表登山道である大貝戸道は、一合目ごとに立派な標識のある とても歩き易い道でした。
最初は常緑樹の中をジグザグに登っていきました。
穏やかな春の陽気で木漏れ日まで清々しく、「あ〜久しぶりに登山してるなぁ〜。」 っていう気になりました。
三合目を過ぎるとスギ林になり少しヒンヤリします。ここまで登山者にも会わず、軽快に歩いていきました。
11:00 五合目 11:25 七合目
五合目あたりは雑木林で、左手には雪の付いた藤原岳が見えます。
ここまでもずっと歩き易い道で、七合目には登山口から1時間ちょっとです。
周りに花は何もないので、ひたすら登るのみです。 すれ違った登山者は数人で、
中には長靴を履いて下っている人もいて、この上のぬかるみ具合も推測できました。
11:35 八合目
道ばたに残雪がみえるようになると、景色が開け八合目に着きました。
このあたりからやっと登山者の姿を見るようになりました。まだ芽吹きの始まっていない雑木林には所々残雪があり、
ちらほらと咲いている小さな黄色い花が・・・「さぁ〜いよいよかなぁ〜 \(^o^)/」 って思うと嬉しくなってきました。
登山道の周りには咲き始めたばかりのフクジュソウがあちらこちらに見られます
よく見るとあたり一面フクジュソウが咲いています。登山道にはロ−プが張られ、行き交う登山者の数もぐっと多くなりました。
今まで休憩もしないで登ってきたけど、ここへきて、写真を撮ったり、花を愛でたりと、道草ばかりでいっきにペ−スダウン。
そこそこ傾斜のある道で、登山道の雪はすっかり融けて、ぬかるみ状態・・・(ToT)/~~~   スパッツは必携です。
まだ咲きはじめです。茎はまだ伸びていなくて、咲きたて新鮮! とっても美しい状態でした。
12:00 九合目
八合目から九合目〜藤原山荘に至るまで、ずっとフクジュソウの群生地を登っていきます。
雪解け水も流れていて登山道はぐちゃぐちゃ・・・そろりそろりと足を置きます。
足元の悪さには辟易してしまいますが、こんなにたくさんのフクジュソウが見れるのだから がまんがまん!
九合目を過ぎると、藤原山荘(無人)に着きました。
この小屋周辺もフクジュソウの群生地で、お弁当を広げているハイカ−も数もぐっと増えました。

広い平らな丘がど〜んと続いていて、南側にあるピ−クが展望丘(藤原岳)、
その反対側の緩やかな斜面の先には天狗岩というピ−クがあります。
日がいっぱい当たってパラボラ大作戦展開中!        13:00 展望丘(藤原岳山頂)
まずは展望丘(藤原岳)に向かいました。大きな木はなく、笹原の中の道で、残雪がまだいっぱいありました。
ぱっと見、なだらかなピ−クだと思ったら、わりと急斜面で、登山道だけは雪が融け、
先ほどよりも、もっとどろどろ・ぐちゃぐちゃな ぬかるみ具合(ToT)/~~~ 
このあたりにはフクジュソウが無かったと思いまが、遮るものがないので展望だけは良かったです。
藤原岳から藤原山荘に戻り、反対側の天狗岩にむかいました
藤原岳方面のぬかるみに懲りて、天狗岩はパスして早めに下山しようと考えました。
このあたりで最大な規模を誇る≪なばなの里のイルミネ−ション≫は今日が最終日。
もしフクジュソウが不発だったら電飾の花を見に行こうと思っていたので、気持ちは≪なばなの里≫に傾いていました。

でも、念のため・・・天狗岩方面から歩いてきた登山者に、そちらの状況を聞いてみることにしました。
『フクジュソウの花も咲いているし、道も良く、展望丘よりも天狗岩のほうがいいと思うよ!』とのことです。
その一言で、絶対行きたくなりました。どこを歩いてもよさそうな広い広い斜面は雪も少なく道もずっと良くてびっくり・・・!。
少し歩くと展望丘(藤原岳)よりも展望のいい所がありました。
まずは正面に真っ白な白山がひときわ絶大な存在感で鎮座しています。手前左側の伊吹山も大きく見えました。
ずっと右側には南アルプス、中央アルプス、御嶽、乗鞍、北アルプスと 絶景が広がっていました。
展望地を過ぎて雑木の林になると、再びたくさんのフクジュソウを見ることができました。
14:30 天狗岩
その先はぐっと残雪が多くなって、雪道を歩いて天狗岩に着きました。
でもこの雪の中・・・よく見るとたくさんの花の命が始まっていました。
まわりをよく見ると、黄色の蕾が雪を溶かして現れています。
健気な営みに感動! 
フクジュソウの多様な姿をたくさん見ることができました。
15:50 聖宝寺道分岐 16:00 聖宝寺道 七合目 16:30 沢の中を歩く
道で行き会った登山者と話しをする事も多く、花の写真も数打うちゃ当たる状態でいっぱい撮ったりしていたので、
すっかり時間を費やしてしまいました。

そこで仕入れた情報では、聖宝寺道は 七合目あたりでフクジュソウが見られるけど、大貝戸道と比べて道が悪いとのこと。
下山時間も大貝戸道のほうが短いけれど、せっかくだから違う道を歩こうと、分岐から聖宝寺道に入りました。
いきなり急降下の連続でした。

沢沿いの道なので、途中トラバ−ス
したりして七合目に着きました。
ここは少し平らがあって、周りをよく見る
とフクジュソウの花がありましたが
、数は少なかったです。

一箇所 沢を横切ったり、枯れた沢を
歩いたりと、周りを見渡して登山道を
確認する場所もあって、変
化に富んだ道でした。

やがて、車の音が近くに聞こえるよう
になると、聖宝寺の敷地に入ります。
手入れの行き届いた大きなお寺さんで、
ちょうどミツマタの花が咲いていました。
16:50 聖宝寺
聖宝寺から西藤原駅まではまだ20分ほどかかります。17時8分の電車に乗りたかったので、
ここの石段からは走って西藤原駅に向かい、発車3分前に無事乗り込むことができました。 (*^。^*)  

電車の乗客はたったの4人。そのうち私以外の登山者は2名でした。 
恐縮しながら、電車の中でスパッツを外し、登山靴を履き替え、だんだん乗客の増えていく電車にゆられて近鉄富田駅に着きました。
桑名駅で途中下車。 桑名駅から、≪なばなの里≫までは 3〜4kmで、シャトルバスが出ています。
しかし、この時間から向かったのでは最終電車に間に合わないので、もう一つの名物でアフタ−登山を楽しむことにしました。

駅周辺を歩いていると、あちらこちらに貝のしぐれ煮の看板をかかげたお店が目立ちました。
でも私のお目当ては はまぐり・はまぐり・・・  桑名駅からほど近いこのお店は【はまぐり食道】 
手前の看板には やき蛤 とその横には うなぎ という文字がでっかく書かれています。
はまぐりセット 1890円  
はまぐりフライ、やき蛤、あさりしぐれご飯、蛤のお吸い物、急須の中には茶漬け用の出汁
迷わずメニュ−のトップにあった 蛤(はまぐり)セットを注文しました。 ネット上で紹介されているお料理です。
ここに来る観光客はたぶんこれを注文するのでしょう。ビ−ルを飲みながらメニュ−にゆっくり目をやると・・・
看板メニュ−である うなぎ も品数充実でした。肝吸付きのうな丼は松1000円、竹1400円、梅1800円というリ−ズナブルな価格・・・

私の地元、静岡県(東、中、西部とも)ではもっと高価なもので、お隣の愛知県は静岡県よりもダンゼン安いと感じていました。
(ここ桑名は三重県ですが・・・)
はまぐりセットは一番高価な 梅うな丼 よりも高いことを発見しました。
そういえば・・・地元の人はそうそう蛤を食べないとのこと・・・やはり高級品なのでしょうね。

焼き蛤は熱いうちに貝殻ですくって食すのだそう!。蛤のいいダシが貝そのものの美味しさを際立たせます。
はまぐりフライは塩をつけていだだくとビ−ルもすすみます。ご飯はご当地ならではの、アサリのしぐれ煮の入ったまぜご飯・・・
わさびを全体にのばして半分はそのまま、後の半分は急須に入った出汁(吸い物と同じ)を入れてお茶漬けにして食します。
はまぐりのお吸い物には お椀にやっとおさまる巨大なハマグリが・・・。このお椀のなんて美味しいこと・・・(*^。^*)。

 はまぐり三昧の料理に大満足して、再び電車に乗り、名古屋駅で赤福をお土産に買って帰途についたのでした。
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