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今シ−ズン初の山スキ−は乗鞍エリアです。日帰りで猫岳に登って山スキ−を楽しみ、
アフタ−スキ−は日本秘湯を守る会の宿 【中の湯温泉】でまったり・・・(#^.^#)
たっぷり宴会も楽しみ、翌日は安房山方面へサクっと出かけるつもりが、深雪に行く手を阻まれて、雪崩勉強会に精を出しました。 |
国道158号線の平湯トンネルを出て
、800mほど走ったところの右側の
駐車スペ−スで支度を整えました。
道路を渡った久手牧場が登山口です。
朝8時ごろ出発しました。
林道は右方面に付いていましたが、
大きな看板の立つ斜面をショ−トカット
して、シ−ルで登っていきました。 |
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久手牧場から取り付きました |
牧場敷地内を登っていく |
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展望の開けた場所で最初の休憩 (白山が見える) 樹林の中を進む |
乗鞍周辺ではここ一週間以上は雪が降っていないようでしたが、雪質は固くなく、しっとりと落ち着いていてパウダ−状態でした。
スキ−にシ−ルを付けての歩行は順調に高度を上げていきます。最初は牧場敷地内をショ−トカットしながら
進んだのでやや急登でしたが、50分ほどで展望のいい開けた場所で最初の休憩を取りました。
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牧場内は一部に鉄の杭や有刺鉄線が
出ていて滑降時には気を付けようと
思いました。
それともうひとつ・・・タラの木もありま
して・・・これに張り付いたら痛い目
に遭います!
樹林の中の急斜面をひと登りすると、
いっきに視界が開けました。
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樹林帯はパウダ−です |
夫婦松 |
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夫婦松からは穂高の山々が見える(槍の穂先も見えました) 乗鞍スカイライン上を歩行・右手に見えるのが猫岳 |
広〜い雪原では、あまりにも天気も展望もいいのでゆっくり休憩しました。、この先標高差600mほどあるようです。
再び樹林の中に入っていきました。傾斜は緩んだけれど、樹間が狭く、帰りのスキ−滑降にはあまり期待できそうもありません。
夫婦松からは九十九折の乗鞍スカイラインのカ−ブになった部分を4回ほどかすめ、尾根状のル−ト(第三尾根)を
登っていきました。猫岳がだんだん近づくと、しばらくは乗鞍スカイラインの道なりに進みました。 |
猫岳手前の左側から乗鞍スカイライン
を離れ、大崩山方面の急斜面をジグザグ
に取り付きました。
ここは先ほど2名がそれぞれに滑り降り
たところで谷地形になっています。
稜線に近づき、そろそろ森林限界
あたりまで登ると、樹氷モンスタ−
が出迎えてくれました。
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最後の急登 『ファイト〜(^^)/~~~ 』 |
稜線まであと少し! |
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稜線に上がると樹氷モンスタ−がお出迎え! 一番高い所(猫岳)までもう一歩・・・(^^♪ |
雪面は多少クラストしているものの、登り下りでスキ−を使うには問題ありません。時計は14時10分前、
あとはこの広い斜面を猫岳の頂上まで、一歩一歩進むだけです。
14時15分、猫岳山頂に到着しました。標高差1200メ−トルもの行程を6時間かけて辿り着きました (*^。^*)
とたんに強風が吹き荒れ、すぐさま5mほど下がった風が来ない場所に移動し、シ−ルを外して、滑降する準備をしました。 |
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ヤッホ〜! 猫岳山頂から(標高2581m) 乗鞍岳の山々が間近に見える 猫岳山頂から眺めた穂高連峰 |
猫岳直下は真っ白で広大な一枚バ−ンが広がっています。クラストしている所や氷化している所を避けながら、
それぞれ思い思いに滑っていきました。滑降ル−トは登ってきた道と同じでなので、障害物のない広大な雪原はここだけでした。
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樹氷ミニモンスタ−のあるところからは、
先ほどの急な斜面の樹間をぬって
転びながら滑り降りてました。
今シ−ズン初の山スキ−で、おまけに
深雪なので、すでに足の疲労はマックス
状態になってしまいました。
次の乗鞍スカイラインの道なりに
滑るところでは、スキ−に乗っているだけ
でぐんぐん進んでいきますが、立ってい
るだけでも足が重く疲れてきます。
夫婦松までは、傾斜は緩いけど樹林
が深いので、木々を避けながら
滑っていきました。 |
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猫岳山頂からスキ−滑降を楽しむ |
牧場の敷地に入ると傾斜が出てきて、所々林道を滑りながら下に国道が見えるようになりました。ゴ−ルはもうすぐです。
斜面をトラバ−スしながら西へ西へと向かい、最後は林道を下って登山口の久手牧場の看板のところまで戻ってきました。
やっと出発地点に無事に滑り降り、「大大大満足で〜す!」
めちゃくちゃ足が疲れているけど、温泉とビ−ルが待っていると思うと嬉しくてたまりません (*^。^*) |
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日本秘湯を守る会の宿 【 中の湯温泉 】 ロビ−でそば茶と自家製の干し柿で一服・・・ |
夕方5時、スキ−の荷物を車に詰め込み、中の湯へと車を走らせる頃になったら雪が舞い始めました。
10分後に中の湯に到着、ロビ−でそば茶と自家製の干し柿をいただきほっと一息・・・ |
露天風呂は少しぬるめなので、
時間をかけてゆっくり入っていられるの
がいいです。
大粒の雪が降り続いていました。
部屋に戻って夕食前にとっておきの
お楽しみがありました。
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雪見露天風呂 丑年にちなんでまずは極上ステ−キで乾杯! |
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宿の夕食 豆乳鍋・サ−モン刺身・岩魚の塩焼き・けんちん汁・きすとふきのとうの天ぷら・茶碗蒸し
宿の朝食 中高年向きのヘルシ−なメニュ−がうれしい! 朴葉味噌が食欲をそそります。 |
夕食後も、ひと部屋に集まり2次会が始まりました。 日本酒やワイン、焼酎などなど・・・種類も充実です。
寝る前にもう一度雪見露天風呂に入り・・・
翌朝も寝覚めの雪見露天風呂を満喫し、朝7時に朝食を摂りました。
朝食後はロビ−に集まり、雪崩に関する勉強会をしました。 |
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中の湯温泉から安房山を目指す。 林道をショ−トカットする。こんな急斜面に取り付く。北斜面は雪が深く難儀した。 |
今日のメニュ−は安房山に登って山スキ−を楽しむことと、雪崩勉強会を実際雪の中で行うことです。
中の湯の裏山からスキ−にシ−ルを付けて登り始めました
ここは北側斜面で昨夜降った雪が吹き溜まっていて、先頭はずいぶん大変なラッセルを強いられました。
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安房峠に向かう林道から眺めた穂高の稜線 霞沢岳 |
しかしながらこの急な斜面・・・ 一週間以上も降雪がない斜面に昨夜降り積もった雪というのは雪崩の危険性があります。
トップがラッセルをしながら登っている間も、雪が鈍い音を立ててズレているのがわかります。
樹林の中なので、大きく雪崩れる心配はないようですが、周りに充分気を配りながら林道上部へと飛び出しました。
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課題その1 弱層テスト
雪崩を警戒する斜面を使って四角柱を掘る 指→手首→腕と力を加えていく。
弱層ではその部分がスパッと滑って割れる |
課題その1 は 弱層テストです。 まずは山の斜面を使って、柱に掘り出す部分とその周り全体を、
足でしっかりと踏み固めます。それから少し下がった斜面にまずは足場を掘り、スコップを使って周りを堀り落としながら
40センチ角、高さは70センチ以上の四角柱を掘り出しました。
ここからが【ハンドテスト】です。雪柱を両手で抱え込み、指から手首〜腕と少しづつ力を加えていきます。
弱層があると、その面に沿って鋭利な刃で切ったようにスパッと滑って割れてしまいます。
上の30センチほどの雪の固まりが指の力だけで滑って取れました。これは《危険》レベルです
。昨日までの雪と、昨夜積もった雪の間が《危険》レベルの弱層があることが解りました。
それと下部にはもう1〜2箇所、《やや危険》レベルの弱層があることも解りました。 |
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課題その2 弱層テストで掘った穴を利用して次は埋没体験をしました。 |
課題その2 は 埋没体験です。 実際、雪崩にあって雪の中に埋まってしまうのはどんな状態なんでしょう???。
今日は実際雪の中に埋まってみるというものです。
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課題その3 はビ−コンを使った捜索です。
バックに入れた発信状態のビ−コンを
雪の中深くに埋めます。
捜索は一人づつ順番で・・・。
@受信モ−ドに切り替え探索開始
、A位置を特定したらゾンデ棒を等間隔
で雪に刺し、刺した時の手ごたえで
埋没物を認識し、
Bスコップで掘り出すというものです。
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課題その3 は ≪雪崩遭難者の救出≫
ビ−コン探索→ゾンデ探索→スコップによる掘り出し |
山スキ−ヤ−にとって、魅力的なル−トとは雪崩の起きやすい場所でもあります。危険地帯に踏み込むためには、
スキ−技術はもとより、気象や雪崩に関する知識や自己防衛、セルフレスキュ−などさまざまな要素を身につける必要性を感じました。
講師を引き受けていただいた Wさん、Kさん ありがとうございました。 |
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