花の浮島  礼文島・利尻島
part 1  礼文島
2011年6月22・23日
何年も前からの 憧れの島・・・利尻島・礼文島
ツア−でしか行くことができないと思っていたけど、冬の北海道ひとり旅を経験した今は、行く自信ができました。
それも富士山静岡空港ができたおかげでもあります!。

自宅から空港までは車で15分。この地の利を最大限に利用して、
今回も2ヶ月前から綿密な計画(水曜日夕方発〜月曜日昼着)を立てたものの、
出発3週間前になって、日曜日にとっても大切な用事が入ってしまいまして・・・(^_^;)。
あえなくそのプランはキャンセルして、再び調整し直し・・・
一日早く旅立って、二日早く帰るというプランを再構築し、飛行機や宿の予約を取り直しました。


6月21日(火)、仕事を終えてから急いで静岡空港へ〜〜〜
17時40分発のANAで新千歳空港に飛び立ちました。
今回は富士山が見える窓際の席だったので富士山が間近で見えました。
残雪もぐっと少なくなり、山開きももうすぐです。
1時間40分後、まだ明るい新千歳空港に着きました。
JRで札幌に向かい、大通り公園やすすきの界隈で時間をつぶし、
大通バスセンタ−から稚内行きの夜行バスに乗って、稚内港に向かいます。

限られた時間を有効に活用するのには夜行バスが便利でした。
往復だと11000円で少し割安なので、今回は札幌⇔稚内間を都市間バスで
大移動することにしました。車内は独り掛けシ−トでリクライニングや足置きもあり、
夜間は女性専用シ−トもあって快適に移動可能です。
6:20 稚内港を出航


23時に札幌を出発した特急バスわっかない号は休憩を含み、6時間半後の翌日(22日)の5時30分に
稚内フェリ−タ−ミナル
に着きました。天気は曇り・・・しばらくはこんな天気のようです。
北海道は梅雨がないものの、この時期はすっきり晴れない日が多いのかもしれません。
フェリ−乗り場はあっという間にバス会社の団体ツア−客の長蛇の列が出来てしまいました\(◎o◎)/!。
やはりこの時期は大人気なんでしょうね。  6時20分発のフェリ−に乗って、最初は礼文島に向かいます。
10:00 礼文島 スコトン岬
カ−フェリ−は大型なので快適な船旅を楽しみ、約2時間後に香深港に着きました。
香深港では寄港に合わせて 烈々に旗を振っている若者を見かけました。  きっと あのYH の人達なんでしょう。
今日泊まる宿に荷物を預けてから、バスに乗ることにしました。
礼文島は南北に細長い島で、香深港は島の南側にあり、島の最北端=日本の最北端にはバスで50分ほどかかります。
バスは東海岸沿いを走ります。山の乗り面にはエゾカンゾウの花が咲いていました。
乗客のほとんどが、終点のスコトンで下車しました。ここが、4時間コ−ス&8時間コ−スの起点となる所です。
日本最北端の岬に足跡を残し、トド島を眺めました。
晴れていたらもっと違う景色になっていたかもしれないけど、一人でここまで来れたことに感謝感謝です。
スコトン岬から4時間コ−スを歩く・  道端には高山植物   バイケイソウ イワベンケイ ハクサンチドリ などなど・・・10:24
スコトン岬にただひとつある売店に寄ったら、とっても魅力的なものがあり、迷わずお買い上げ・・・
それを片手に4時間のハイキングコ−スに出発で〜す。(その後にも売店らしきものはなく、ここで昼食を買っておいて正解でした)
しばらくは林道を歩くコ−スですが、道端には雑草に混じって高山植物が自生しています。
このあたりにはチシマフウロやハクサンチドリがあちらこちらに咲いていて、ミヤマオダマキも大型です。

星観荘の看板がありました。
ここは、最初の計画時に予約した宿でしたが、日程を変更した為にキャンセルをしてしまった宿でした。
礼文島に何度も来ている知人が、一番印象に残っているのが桃岩YHに泊まって仲間と一緒に≪愛とロマンの8時間コ−ス≫
を歩いたことだったとのこと。
そして、礼文島に行くのなら桃岩YHに泊まることを薦めてくれたのですが、かなり個性的なYHのようで、
(先ほどの香深港の旗・・・)夕食後のミ−テイングや、みんなで歌をうたったりと・・・。
それよりも何よりも禁酒のYHのようで、私にはそれだけは我慢できないと思い、あえなく却下した次第です。

そして、そんなYHのいい所を民間の宿でも体感できるというのがこの星観荘のようで、こちらはアルコ−ルOKなので
一大決心をして予約してみたのですが、日程が取れずに残念でした。
0:47 4・8時間コ−ス標識   エゾカンゾウ   センダイハギ  ネムロシオガマ マイヅルソウ  チシマフウロ
須古頓神社から鮑古丹への浜道を下りていくと海岸沿いを歩く道になりました。道端にはたくさんの花が咲いています。
珍しい白花のシオガマ≪ネムロシオガマ≫もいっぱいあります。山側はチチマザサに覆われた丘陵で
その中にエゾカンゾウのオレンジ色の花もちらほら・・・。
海岸線の風景もすばらしいのですが、あいにく曇っていて遠望が利かないのが残念です。
鮑古丹の集落を抜けると、再び山道となり高山植物がいっぱいの草原状の登山道を登りつめるとゴロタ岬に着きました。
このころは霧で岬の先端が見えないくらいでしたが、時間は11時半。 そろそろランチタイムといたしましょう。
11:25 ゴロタ岬            サ−モン昆布重ね巻 250円(1本パックは1050円) バフンウニ軍艦1000円
オレンジ色に輝く軍艦はバフンウニ・・・。この時期、利尻島・礼文島に来たら このエゾバフンウニを食べなくっちゃ!。
味は濃厚で甘みがあって最高〜に美味しい !!!(#^.^#)。
売店で一番人気の≪サ−モン昆布重ね巻≫も切って売っていました。
鮭の骨が気になったけど、脂の乗った鮭と柔らかい利尻昆布のハ−モニ−は絶品で、
サッポロクラシックと共に北海道の味を堪能したひとときでした。
ゴロタ浜のお花畑 ミヤマオダマキもいっぱい
景観のすばらしい丘陵地帯を歩いたり、
海岸沿いを歩いたりしながら澄海岬
方面を眼下に見下ろし西上泊へと
下りてきました。

ここで8時間コ−スへの道と離れて
浜中方面へと戻ります。

ここからは味気のない車道を
歩いていきました。


しばらく歩くと前方にバスや車が
駐車しているのが見え、あのあたりが
次の目的地であることがわかりました。
13:00  澄海岬方面を望む
14:00 レブンアツモリソウ
この時期に礼文島に来たかった 一番の目的はここでした。
≪レブンアツモリソウ≫は礼文島だけに生育していて、盗掘によって絶滅も心配されましたが、
今ではこの場所で見ることができます。花の咲く時期は10日と短く、5月下旬から6月上旬が見ごろのようですが
、今年は若干花の時期が遅かったので、ぎりぎり見ることができました。
レブンアツモリソウ群生地
とはいえ、終わりがけだったので、
花は少し痛んでいましたが、清楚で
気品のある姿に感動しました。

群生地には遊歩道があって、
柵の中にはもうすでに咲き終わって
しまったアレブンアツモリソウが
いっぱいありました。
その中に混じって、色々な
山野草の花も咲いています。

レブンアツモリソウの群生地を
後に、20分ほど歩くとバス停のある
浜中に出ました。

でも、まだ・・・
次のバスが来るまでまだ時間はたっぷり
とあるので、久種湖まで行ってみましょう。
車道沿いも高山植物が多いですが、
1つだけ、ロ−プ囲いの中に咲く
ピンク色のアツモリソウを見つけました。
レブンアツモリソウの群生地の山野草 14:45 車道沿いにあったアツモリソウ
15:00 久種湖 15:35久種湖湖畔の水芭蕉群生地
久種湖湖畔のキャンプ場に着き、湖を半周できる遊歩道を散策して、病院前のバス停からバスに乗ることにしました。
バスの本数が数時間に1本と少ないので、時間近くなると十数人のハイカ−達が集まってきました。
病院前を16時33分発のバスに50分ほど揺られて香深港へと戻り、民宿に向かいました。
宿泊施設はこの港周辺に多く、まずは
近くの日帰り温泉うすゆきの湯で
一日の疲れを癒し、民宿に戻ると
お楽しみの夕食が待っています。
海の幸づくしのお料理が並びます。

ここのウリはウニとタコしゃぶです。

エゾバフンウニは右側
キタムラサキウニは左側です。

こうして並んでいると
違いがよくわかりますね。

普段食べる機会があるのはムラサキ
ウニですが、国産はやはり高価です。

念願のバフンウニは6月初旬から
解禁になったものの、不漁だそうです。
 (バフンはムラサキの1.5倍の値段)
とはいえ、こうして賞味できるのも
地元だからこそですね。
極上な逸品、ご馳走さまでした。
キタムラサキウニ(左側)  エゾバフンウニ(右側)
2011年6月23日    礼文島 桃岩歩道
7:20 桃岩歩道登山口 ノビネチドリ    ハクサンチドリ キジムシロ   チシマフウロ
翌朝は朝食の後、フェリ−タ−ミナルから朝7時11分の知床行き(礼文島)のバスに乗って、桃岩歩道を歩くことにしました。
今日もあいにくの曇り空・・・
遊歩道から振り返ると海の向こうに利尻山が見えるはずなのに、利尻島は見えても山は雲に覆われています。
気を取り直して歩いていくと、この遊歩道も昨日同様の高山植物がいっぱい咲いていました。
8:10 元地灯台
サクラソウモドキ 

レブンキンバイソウ(黄色)
オオカサモチ(白)
8:35 桃岩遊歩道
広い遊歩道をだらだらと30分ほど登ると 元地灯台までやってきました。
ここからが登山道となりました。右手は笹原、左側は草原状で、眼下には海岸線と海が見渡せます。
景観はまるで、標高3000m級の日本アルプスを歩いている感じです。
本州では大変な労力を要してやっとこのような景色に出会うのに・・・
ここではちょっと歩いただけで 可憐な高山植物が た〜くさん見られるだなんて、すごい驚きです。
エゾハクサンイチゲ ネムロシオガマ レブンハナシノブ
スズラン       クロユリ           レブンシオガマ(ヨツバシオガマ)    レブンコザクラ
気持ちのいい草原歩きは その先の桃岩まで続いていました。
高山植物を愛でる場所は、フツ−は雲海が広がっているんだけど、ここから見えるのは海というのが凄いです。
礼文島はすばらしい島でした。中でも桃岩遊歩道が一番の景観と高山植物ポイントでした。
9:30 桃岩展望台 桃岩展望台から礼文林道を目指す
桃岩展望台までやってきました。このすぐ下には駐車場があり、レンジャ−ハウスときれいなトイレもありました。
ここを起点に遊歩道を散策する観光バスツア−もあるようで、にぎやかなエリアでした。
ここからショ−トカットして香深港フェリ−タ−ミナルまで下りることができますが、
出航時間まではまだ時間があるので、礼文林道のハイキングコ−スに向かいました。
桃岩トンネルまで下り、そこから車道を20分ほど歩き、未舗装の礼文林道に入ります。
礼文林道沿いの  ハクサンチドリ ミヤマオダマキレブンコザクラ 右手に造林地を望む
礼文林道にも見慣れた花があちこちに咲いています。林道歩きは味気ないので、
左手の「月の丘」の山越えの登山道に入りました。
左手には海岸線が、右側には笹原に覆われた丘陵地帯が広がって、気持ちのいい稜線散歩です。
10:50 月の丘遊歩道のレブンアツモリソウ      11:00  レブンウスユキソウ群生地とレンジャ−ハウス
この道にも一箇所、ロ−プ柵に守られたレブンアツモリソウを見ることができました。
細い道の先に建物が見えてきました。あのあたりまでがレブンウスユキソウの群生地です。
右手に林道を分けて、ロ−プ柵のある登山道を進みました。このロ−プ柵の両側がレブンウスユキソウが見られるエリアでした。
エゾイヌナズナ(白)とミヤマオダマキ(青)(白) 11:00 
目を凝らして見ても、やはりまだ花は咲いていないようです。 ミヤマオダマキが多く咲いていましたが、
一輪だけ、白のオダマキも咲いていました。
ここにもレンジャ−ハウスがあったので、
パトロ−ル隊の方と話をしました。

レブンウスユキソウの花の時期は今年は
7月に入ってからのようで、
まだ蕾のものばかり・・・。
目安として、レブンアツモリソウの花の
時期から2週間後とのことでした。

この群生地で一つだけ花が咲いたよと、
その場所を教えてもらいましたが、
ちょっと離れていて私のカメラで
はこの程度でした。
レブンウスユキソウの蕾 レブンウスユキソウの咲き始め
そろそろ帰りの時間が気になるので、
この辺りで香深港に戻ることにしました。

ここのトイレもまだ新しく、中でチップ
(おがくず)が回るバイオトイレに
なっていました。

礼文島は花の最盛期の6月〜8月に
多くの観光客が押し寄せることでしょう。

この稀有な高山植物の植生を守りな
がらも、観光資源として島の暮らし
を繋げていく共生を強く感じました。
レブンウスユキソウ群生地にあるバイオトイレ
人の集まる所では特に高山植物の保護に力を入れているし、環境への配慮もされていました。
でもそれ以外は手つかずの自然がそのまま残っている・・・。島の住人の素朴な暮らしも きっと変わらないんだろうな〜。
この島でごく普通の光景が、島にやってくる観光客にとっては驚きの連続なんですよね。まさに夢の浮島でした。
12:00 うすゆきの湯 の 花壇に咲いていた レブンウスユキソウ
礼文林道を戻り、車道を下って香深港に戻りました。
港近くにある上等なホテルの玄関には、礼文島を代表する高山植物の花壇があります。
レブンウスユキソウ群生地の花はまだ蕾でしたが、港の標高ならもう見ごろ!。
写真は公共温泉のうすゆきの湯の玄関にある花壇のレブンウスユキソウです。
礼文島で見たかった高山植物もほぼ見ることができました。
そして 最後に・・・
フェリ−タ−ミナルの2階にある、
武ちゃん食堂に入りました。

ちょうどお昼時で、バスツア−の団体さん
もほとんどこの食堂を利用している
みたいです。

団体様用にずらりと並べられた料理は、
ウニ丼・ウニ丼・ウニ丼と、
ウニをメインとした定食のようです。

それを横目に見ながら、ラ−メンが
食べたかったので、この店のお勧め
メニュ−のラ−メンを注文しました。

どんぶりの中心でオレンジ色に輝く・・・
まぁ!またお目にかかれましたね
バフンウニ・カニ・エビ・ホタテと最後まで海
の幸を堪能し、礼文島を後にしたのでした。
武ちゃん寿司 の 磯ッ子ラ−メン  1350円
香深港を13時5分発のフェリ−に乗って、沓形港に向かいます。
所要時間は40分ほど・・・ 日本海越しに利尻島は見えるけど、利尻富士は雲に覆われて結局雄姿を見ないまま、
利尻島には13時45分に到着しました。

利尻島の模様は≪part2 利尻島≫に続きま〜す(*^。^*)・・・利尻島 110623

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